クラウドサービスが医療の世界で普及の兆し
クラウドが当たり前の時代になった
我が国では、インターネットやスマートフォンの普及が進み、いまではクラウドサービスが巷に溢れています。メール、スケジューラー、SNS、路線案内、地図など、1日に何度もクラウドサービスを使用しています。それがクラウドサービスであるということさえ感じなくなっているかもしれません。
これらのクラウドサービスのおかげで、わたしたちの生活は格段に便利になりました。ネットとスマホさえあれば、他はなくてもある程度足りる時代となったのです。
医療分野でのクラウド利用
医療分野でクラウドサービスが利用できるようになったのは、2010年にさかのぼります。厚生労働省が「電子カルテの外部保存に関する通知」の一部改正を行いました。この通知では、これまで医療機関あるいは医療機関に準ずる場所(医師会や自治体)とされてきたサーバの置き場所を、一定の基準を満たした企業のサーバセンターに置くことを認めたのです。これがいわゆる「医療分野のクラウド解禁」です。
クラウド解禁から9年が経過し、当初あったクラウドサービスへの心配(セキュリティ等)が徐々に緩和されつつあります。なんといっても、医療以外の世界ではクラウドサービスを活用することが身近になっていますから、いずれ普及が進むことでしょう。
また、2016年には診療状況提供書等の書類について、ネットワークでやり取りすることが認められており、2025年の地域包括ケアシステムの完成に向けて、ネットワークを意識したICT化の普及を政府が後押ししています。
2019年現在では、クラウドタイプの電子カルテが多数出現しています。その数は、10社とも20社ともいわれています。クラウド電子カルテは従来の電子カルテよりも「価格が安いこと」や、ネットがつながればどこでも使える「利便性」を魅力に感じ、人気が出てきています。
クラウド電子カルテを体験できるイベント→https://www.meducation.jp/seminar/detail.php?id=28544
(2019年9月29日(日)に大阪で開催される「医療ICTフェスタin大阪~最新の医療ICTを活用して診療所の生産性向上を図ろう」でクラウド電子カルテが比較・体験できます。)
医療の世界では、クラウドサービスは様々な場面で使用することができる時代となりました。時間予約システム、順番取りシステム・Web問診、画像ファイリングシステム、レセプトチェックシステムとその範囲はどんどん広がっています。