医療DX

電子カルテ情報共有サービスとは?

令和6年度診療報酬改定の医療DX項目において盛り込まれた「電子カルテ情報共有サービス」について解説します。同サービスは、オンライン資格確認、電子処方箋の次に位置づけられる政府の医療DX推進施策です。

今回の改定では、新設された「医療DX推進体制整備加算」において、2025年9月末までに整備を完了することが求められています。また、同サービスを利用することで、生活習慣病管理料の「療養計画書」における検査結果の登録や、最終的には療養計画書の発行さえも省略することが可能になるとしています。

 

電子カルテ情報共有サービスとは?

 電子カルテ情報共有サービスは、①紹介状送付サービス②健診文書閲覧サービス③6情報閲覧サービス―の3つのサービスから構成されています。簡単に仕組みを解説すると、医療機関で患者同意のもと、医師が電子カルテ上で紹介状を作成すると、電子カルテ情報共有サービスの文書情報管理データベースにアップロードされます。その後、紹介先の医療機関はマイナンバーカードで患者同意を受けることで、紹介状をダウンロードし閲覧できるようになります。また、患者に関する6情報や健診結果についても、それぞれ医療情報管理及び健診文書管理データベースに蓄積され、全国の医療機関で閲覧することが可能となります。これらの情報は、患者もマイナポータルを通じて閲覧することが可能となります。

紹介状送付サービス

紹介状送付サービスは、診療情報提供書(いわゆる紹介状)をデジタルデータとして、医療機関間で共有するサービスです。これが実現すると、紹介状の印刷や封入、宛名書きなどの作業がなくなり、業務削減効果が見込めるだけでなく、患者が持参することもなくなるため、紹介状の紛失や持参忘れなどもなくなることになります。紹介先医療機関においてもデジタルデータとして紹介状を取得可能なため、電子カルテへ情報を手入力する必要もなくなります。

 

健診文書閲覧サービス

健診文書閲覧サービスは、健診結果を実施主体及び全国の医療機関等や本人等が閲覧できるサービスです。現在、オンライン資格確認において、特定健診の結果は閲覧可能となっていますが、今後は企業健診や人間ドックなどの結果についても順次閲覧が可能になる予定です。

 

6情報閲覧サービス

6情報閲覧サービスは、厚労省がまず共有しようと考えた患者に係る6情報を全国の医療機関等や本人等が閲覧できるサービスです。ちなみに、6情報とは、傷病名・アレルギー・薬剤禁忌・感染症・検査・処方を指します。これらの情報は医療機関において電子カルテへの登録と合わせて、情報が(医療情報管理)データベースに蓄積され、医療機関や患者自らが閲覧可能となる仕組みです。

 

情報を共有する仕組み

 電子カルテに登録された情報を医療機関間で適切に共有するためには、既存の電子カルテシステムにおいて、情報共有プロトコールを組み込む必要があります。わが国には40社を超える電子カルテメーカーが存在し、それぞれが独自で開発してきたために、システム間での情報共有がこれまで困難とされてきました。

そこで政府は、国際的標準規格である「HL7 FHIR」という仕組みを採用することを決定しています。HL7とは、アメリカで設立された医療情報システム間における情報交換のための国際標準規約の作成、普及推進を行う非営利団体「HL7International」のことです。また、FHIRは「Fast healthcare Interoperability Resources」の略で、Web技術を用いて医療情報をやり取りできる医療情報交換の次世代フレームワークのことです。

まとめると、HL7という団体が、医療情報システムの間で情報交換するルールを作成し、それを全国の電子カルテシステムに搭載することで、共通のフォーマットで書き込み、保存、共有が可能となるわけです。HL7には、アメリカをはじめ世界の40か国が加盟しています。

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