クラークは診察室のどこにいてもらえばよい?
自院の特徴に合わせて決めましょう。
クラーク運用のお悩み相談(7)
今回は、「電子カルテクラークの配置」についてのご相談です。
Q 電子カルテのクラーク運用をはじめたいと思うのですが、クラークはどこにいてもらえばよいでしょうか。診察室が狭いので、悩んでいます。
A これからクラーク運用をはじめるという方に多いのが、クラークさんにどこにいてもらうのがよいか、というお悩みです。一般的なものから順に、例を挙げてご説明いたします。
パターン1 医師の隣に配置
一般的なクラークの配置は、医師の隣です。この位置関係だと医師からクラークへの口頭やメモ等での指示がしやすいのが特徴です。
また、医師と同じ方向を向いているため、クラークからも患者さんが見やすく、医師からカルテ記載の指示を受けた時に、患者さんの左右や上部下部などのどの部分を指しているのかが直感的にわかります。
図では、医師とクラークが机に並んで座っていますが、スペースによってはクラークだけ机の角に座ることもあります。
パターン2 患者さんの後ろに配置
患者さんの介助が必要になることが多い場合、患者さんの後ろにクラークを配置することがあります。この位置だと、すぐに患者さんの介助を行なうことができます。
ただし、患者さんに知らせるべきではない情報の伝達がしにくくなるため、医師とクラークの打合せは患者さんの入れ替わりのタイミングで行います。
パターン3 患者さんの死角に配置
診察机に衝立やブラインドを設けて、患者さんからクラークが見えないように配置します。衝立、ブラインドを挟みますが、クラークは医師と患者さんの近くに座ります。
小児科や精神科等でこのような運用をされているところがあります。
医師からクラークへの指示は口頭あるいは、メモ等を用いて行います。
パターン4 医師と患者さんから離れたところに配置
診察室や診察机が小さい等、医師と患者さんの近くにクラークが配置できない場合に配置される例です。
クラークから患者さんが目視で確認できない時には、その都度クラークが移動します。
また、医師は特に部位を意識して伝える必要があります。肉声で伝えることが多いですが、インカムやマイクを使用しているところもあります。
診察室の環境は、それぞれの診療所の設計や診療科、患者さんの年齢層などによって異なります。自院に合ったクラーク運用を検討されてはいかがでしょうか。
執筆:石原