失敗は成功のもと ~シミュレーションで開業本番に備える~
クラーク運用の現場から(2)
クラーク導入支援では運用の最終確認として院内シミュレーションを実施します。
シミュレーションでは、数名が患者さん役となり、来院受付をしてから会計が終了するまでの流れを通しておこないます。
開業前のシミュレーション
先日は新規開業のクリニック様で院内シミュレーションをおこないました。
さて、どのくらいの時間がかかるでしょうか。
その結果は・・・
うーん、思っていたよりもずいぶん時間がかかってしまいました。これでは患者さんは「待ち時間の長いクリニック」と感じてしまいます。
開業まであとわずか。なんとかしなければ!!
ということで、スタッフ全員で反省会をおこない、なぜ時間がかかったのか、どの部分で流れが滞っていたのかを話し合いました。
全員で原因と解決方法を考えましょう
話し合いによって、診察前の来院登録業務のうち、保険証と問診票をスキャンする作業に特に時間がかかっていたことがわかりました。
うん、原因がわかれば一歩前進ですね。
改善策として「問診票のスキャンは後回しにしよう」という案が出ました。
記入済みの問診票は紙のまま診察室へ回して使用します。そして、その患者さんの診察が終了してからスキャンをし、電子カルテに保存する方法です。
運用の変更と、思わぬ効果
運用を変更したので、流れを確認するためにもう一度シミュレーションをおこないました。今度はうまくいくかな?
すると・・・
なんと!全体の時間が半減したのです!!
ほんの少しの変更で、受付→診察の流れがとてもスムーズになりました。
さらに、問診票を診察終了後にスキャンすることで、先生が問診票に書き込んだメモもしっかりと残すことができるようになりました。これは予想外の嬉しい効果ですね。
これなら実際の診療でも患者さんの待ち時間を短縮できそう、とスタッフさんもホッとひと安心。笑顔で開業日を迎えられそうです。
新しい運用をスタートする時には、ココロもカラダも事前準備が肝心です。
ぜひ納得いくまでシミュレーションを繰り返してみてくださいね。
執筆:松井