スタッフ全員の役割を理解することで、ベクトルを同じ方向に

クラーク運用の現場から(9)

先日、「クラーク導入」の支援をさせていただいているクリニックに訪問させていただきました。既にクラーク運用をされているクリニックです。

先生の悩み

(1)開業時に、スタッフの役割や配置など、クリニック全体の運用をはっきり決めていなかったため、クラーク運用をしているものの、クラーク業務を整理できないまま、なんとなくやっている。

(2)スタッフ数が多く、週に1回しか出勤できないクラークもいるため、クラークのレベルに個人差が出ている。

(3)先生とスタッフがお互いに遠慮してしまっているため、大事な情報の交換などのコミュニケーションをとれていない。

(4)高齢のお父様も診察しているので、スムーズに回るようにクラークを活用したい。

対策

(1)クリニック全体の問題の洗い出し
(2)電子カルテのセットの見直し
(3)役割分担の見直し
(4)クラークの業務範囲の見直し
(5)見直したセット登録を利用したロールプレイング

これらの点について、院長・受付・クラーク・クラーク助手・看護師といったスタッフ全員で話し合い、見直しを行いました。

見直しの結果

(1)役割分担を全員で考えたことで、それぞれの役割を認識しようという思いが芽生えた。

(2)先生と打ち合わせを行いながら「問診票」の見直しを行い、運用ルールを作成した。

(3)新たに「申し送りノート」を準備し、電子カルテのセット登録や、テンプレートを変更した内容を記入することで、クラークにスムーズに情報が伝わるようになった。

(4)スタッフ全員が診察内容を理解することで、余裕があるときに診察の先回りをして、看護師やクラークのフォローを互いに行えるようになってきた。


また、先生が全講座に参加されたことで、診察をスムーズに進めるために大事なことを再認識されたそうです。
それは、電子カルテの入力をクラークが中心となって行い、先生自身は入力せずに、クラークに分かりやすく指示を出していくということです。
電子カルテのセット登録なども、実際に入力するクラークに変更などを任せていくのがよいと思われたそうです。

先生とスタッフ全員が、クリニックをよくしていくためにオペレーションを1つずつ改善していき、その結果ベクトルが合ったように思います。

これからがスタートと思っていただき、今後、患者さんが増えても、全員で助け合って意見を出し合い、より一層クリニックが活性化することを願っています!!

執筆:北村

mailmaga

ページの先頭へ