「令和4年度改定に合わせてクリニックが導入すべきもの」

2022年4月に予定される「診療報酬改定」。今回の改定のテーマは、「感染対策」「働き方改革」「地域包括ケア」そして「医療DX」です。診療報酬改定の基本的方向性として、①新型コロナウイルス感染症等に対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築②安心・安全で質の高い医療の実現のための医師の働き方改革の推進③患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現④効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上―の4つの視点が社会保障審議会医療保険部会より示されれています。

今後はこの4つの視点に基づき、改定の内容が年末まで議論され、2022年2月には改定内容が決定されるスケジュールとなっています。

 

(1)「感染対策」は待ち時間対策

 1つ目のテーマは「感染症対策」です。2020年1月に始まった新型コロナウイルスは何度も拡大・収束を繰り返しており、現在の海外の状況を鑑みると、いつ再拡大が起きるか分かりません。今後もクリニックは継続した「感染対策」が必要になります。

コロナ禍で患者の受診の考え方に大きな変化が生まれています。待合室で長時間待つことを許されない状況が生まれ、クリニックは待ち時間短縮・混雑緩和に取り組まなければ、患者減少につながりかねないのです。

そこで、導入すべきシステムは、感染対策およびコロナワクチン接種において有効な「予約システム」です。この予約システムは、LINEをはじめとするSNSとの連動も活発化することでしょう。

 

(2)「働き方改革」は働く環境整備

 2つ目のテーマは「働き方改革」です。改定では医療全体の働き方改革が求められています。コロナ禍ではリモートワークが進み、オンライン会議が定着しました。また、「残業」が好まれない社会が到来しています。今後ウィズコロナの中、経済が再開していくことで景況が改善し、少子高齢化も相まって、クリニックは「採用」が難しい状況が予想されます。魅力的な職場づくりとして「環境整備」が重要となるでしょう。

そこで、導入すべきは勤怠状況を見える化する「勤怠管理システム」です。また、院内のコミュニケーションを進める「SNSツール」、外部とのコミュニケーションのための「Web会議システム」も導入の検討が必要です。

 

(3)「地域包括ケア」に向けた書類増を見越した体制

3つ目のテーマは「地域包括ケアシステム」です。次期改定は、2025年の地域包括ケアシステムの完成に向けての試金石となる改定と位置付けられており、病診連携、病介連携に向けた整備が進められると考えます。クリニックも地域包括ケアシステムの一員として外来と在宅、オンラインによる診療が求められ、かかりつけ医として患者の早期発見・早期治療を行うためのゲートキーパーの役割が求められます。

今後さらに病院とクリニックの機能分化が求められ、クリニックは紹介状や主治医意見書などの書類の増加が予想されます。書類を効率的に記載するための体制として、医師の事務作業の効率化が重要となっていくことでしょう。クラークの活用はもちろん、「音声入力システム」なども検討すると良いでしょう。

 

(4)医療DXで電子カルテを見直す契機に

4つ目のテーマは「医療DX」への対応です。2021年10月より「オンライン資格確認」が本格稼働しました。また、来年には電子処方箋の開始が予定されています。政府は、医薬品の効率的使用による医療費削減を期待しており、それには医療DXの推進が必要不可欠と考えています。そこで、2022年は「電子カルテシステム」の改修が必要になるケースが増えることでしょう。その対応如何では、電子カルテの買い替えの契機になるかもしれません。電子カルテ及び周辺システム(予約システム、Web問診、自動精算機など)と連携して、効率的なクリニック経営を進めることが重要になることでしょう。

mailmaga

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